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小山さんノート/小山さんノートワークショップ 編
¥2,640
以下、版元より 「小山さん」と呼ばれた、ホームレスの女性が遺したノート。 時間の許される限り、私は私自身でありたいーー2013年に亡くなるまで、公園で暮らしながら、膨大な文章を書きつづっていた小山さん。町を歩いて出会う物たち、喫茶でノートを広げ書く時間、そして、頭のなかの思考や空想。満足していたわけではなくても、小山さんは生きるためにここにいた。 80冊を超えるノートからの抜粋とともに、手書きのノートを8年かけて「文字起こし」したワークショップメンバーによるそれぞれのエッセイも収録。
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政治活動入門
¥2,090
以下、版元より 政治性の発現、その顕在化の加減、そのありようは人それぞれだし、そうであるべきでもあると私は思っている。 だがしかし、政治性は誰にでもある。 このことは忘れられるべきではないし、忘れてはならないと私は思っている。 何故ならば、実際には誰にでも備わっているはずの政治性は、大きな力によって、あるいはその他の理由で、たやすく見失われ、忘れ(させ)られてしまうからだ。 外山恒一は、本書において、あの手この手で、政治性を賦活し、意識化させ、そして自分の内に芽生えた、いや、はじめから存在していた政治意識を、健やかかつしたたかに育てていくための知識や方法を教えてくれる。 本書の構えは極めて実践的だが、しかし同時に、知識や教養や理論の大切さもおろそかにしていない。 まさに「入門」の名に相応しい好著である。 私も一から学び直そうと思う。 佐々木敦(思考家)
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POSSE vol.55
¥1,540
SOLD OUT
以下、版元より 【特集】物流危機を救うのはAIと規制緩和か? 物流業界における労働の「危機」が叫ばれている。 一つはドライバーの長時間労働規制による「2024年問題」だ。このままでは物流が回らなくなるとして、荷主や運送会社に対する規制や、消費者の意識改革などが啓発されている。それどころか国は「規制緩和」策まで提唱している。だが、こうした議論の中で、労働者の声が反映されているとは言い難いのが実情だ。 同時にインターネット通販、主にAmazonというプラットフォームの拡大のもとで、ドライバーのさらなる個人事業主化、そしてAIによる労働の強化が進行している。労働者が自らの権利を行使することは、ますます困難に思われているのではないだろうか。 いま、労働運動には何ができるのか。本特集では、物流業界の「危機」を見据えつつ、実際に日本やアメリカで闘うドライバーたちの労働組合の実践を参照し、新たな可能性を探りたい。
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パレスチナ/ジョー・サッコ、小野耕世訳
¥2,200
以下、版元より パレスチナで起きている苛酷な現実を「正確に、かつやさしく」白日の下にさらしたとして国際的な評価を受けた本書。新たに著者のサッコ自身が取材当時の日記やメモ、イラスト、写真などを紹介しながら、マンガに込めた思いを包み隠さず吐露した30頁分を増補しました。パレスチナ問題に発言を続けた思想家サイードが「このうえなく独創的な、政治的かつ美的な作品」と絶賛したコミック・ジャーナリズムの真髄が味わえる一冊です。
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『ピカドン』(初版オリジナル復刻版)/『ピカドン』とその時代
¥1,980
『ピカドン』(初版オリジナル復刻版)/『ピカドン』とその時代 『ピカドン』(初版オリジナル復刻版) 以下、版元より 絵・文 丸木位里・赤松俊子(丸木俊) 編集:原爆の図丸木美術館 ※オリジナル版『ピカドン』(平和を守る会編、ポツダム書店刊、1950年) 『ピカドン』とその時代 解説:岡村幸宣・小沢節子・鳥羽耕史・鷲谷花・高橋由貴(掲載順) カラー口絵付録 (幻灯ピカドン、「原爆の図」展ポスター、「原爆の図」関連木版画) ※国会図書館オンラインにて公開されている1950年発行の『ピカドン』について 11コマ目から13コマ目に関して、今回の復刻版の参考とした当時多く流通したと思われるバージョンとは異なる頁の割り振りとなっています。
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明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記
¥2,200
平山亜佐子『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』 以下、版元より 日本の新聞黎明期。女だからと侮られ、回ってくるのは雑用ばかり。 婦人記者たちは己の体一つで、変装潜入ルポ〈化け込み記事〉へと向かっていった── 観察力が光る文才、鉄砲玉のような行動力、私生活でもまばゆいばかりに破天荒。 徒花(あだばな)とされ軽視されてきた彼女たちの仕事を時を超えて再評価し、 型破りな生きざますらも肯定する、唯一無二の近現代ノンフィクション!
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文豪たちの関東大震災
¥2,200
SOLD OUT
児玉千尋『文豪たちの関東大震災』(皓星社) 以下、版元より 芥川龍之介とその妻の目から見た発生当時の状況。室生犀星、川端康成の目に映じた芥川。京都から被災地・東京へ向かう志賀直哉。泉鏡花の避難模様。竹久夢二、宮武外骨によるルポ。尾崎士郎が書いたモデル小説と、同棲していた宇野千代が見た実態……。関東大震災に関する小説や随筆、短歌、詩、戯曲、体験記などを集めました。俳優・沢田正二郎の体験記「難に克つ」や、在日朝鮮人を主人公にした異色作「皮肉な報酬」(加藤一夫)も収録。 編者による40頁に及ぶ解説、「関東大震災」関連雑誌記事リストに加え、さらに「関東大震災」に関する作品を読みたい人のために、延べ2000タイトルに及ぶ関連作品リスト(「図書」「雑誌」「アンソロジー」の3部構成)へのQRコードを付けました。 目次 芥川龍之介「大震雑記」 芥川龍之介「大震前後」 芥川文「追想 芥川龍之介(抄)」 室生犀星「杏っ子(抄)」 川端康成「大火見物」 川端康成「芥川龍之介氏と吉原」 志賀直哉「震災見舞(日記)」 与謝野晶子「悪夢」十首 与謝野鉄幹「震災」十首など 竹久夢二「東京災難画信(抄)」 谷崎潤一郎「全滅の箱根を奇蹟的に免れて」 宇野千代「生きて行く私(抄)」 尾崎士郎「凶夢(抄)」 泉鏡花「露宿」 岡本一平「かの子と観世音(抄)」 岡本かの子「鎌倉にて遭難」十首 内田百_「入道雲」 内田百_「長春香」 井伏鱒二「荻窪風土記(抄)—関東大震災直後・震災避難民—」 宮武外骨「震災画報(抄)」 菊池寛「火の子を浴びつつ神田橋一つ橋間を脱走す」 菊池寛「震災余譚(一幕)」 横光利一「転換期の文学(抄)」 横光利一「汚ない家」 沢田正二郎「難に克つ」 西条八十「エプロンの儘で」 西条八十「大震災の一夜」 加藤一夫「皮肉な報酬」
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ゾンビと資本主義
¥2,750
SOLD OUT
遠藤徹『ゾンビと資本主義 主体/ネオリベ/人種/ジェンダーを超えて』(工作舎) 以下、版元より 19世紀のハイチに「生ける死者」として現れ、ホラー映画の主役となったゾンビ。資本主義や社会問題と結びついたゾンビ表象を、現代思想の手法で読み解く。
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そこにすべてがあった
¥2,640
カイ・T・エリクソン著、宮前良平、大門大朗、高原耕平訳『そこにすべてがあった バッファロー・クリーク 洪水と集合的トラウマの社会学 』 先日は大雨に肝を冷やしながら、『そこにすべてがあった』という本のことを思い出していました。大災害後のコミュニティ崩壊と集合的トラウマをつぶさに観察した古典です。災害のみに着目するのではなく、その地域のそもそもの姿を見つめる必要があると教えてくれます。復興・災害研究にご関心のある方だけでなく、そもそもコミュニティとは、という問いにもヒントを与えてくれる射程の長い本です。