雑談・オブ・ザ・デッド
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柿内正午+Ryota『雑談・オブ・ザ・デッド』(零貨店アカミミ)
雑談とはなんでしょうか。私がイメージするのは、ごく私的に行われる、音声による、その場限りの応答です。
この本は柿内正午さんの「ポイエティークラジオ」内でRyotaさんをゲストに迎えた回を6回分、文字起こしするという方法で作られています。ですから雑談という本来二人以外に誰も聞くはずのなかったやりとりを記録し、さらに内容を絞って(ラジオでのゾンビ以外の雑談は削られている印象だった)テキスト化したもの、と考えられるかもしれません。
一回きりのお喋りは、文章を書くのと違って、やり直しがききません(言い直したとして、言い直したことそれ自体もやはり表現になってしまいます)。確かな参考文献や、語る対象の作品が手元にあるとも限りません。だからそれは必然的に不正確にはなりますが、同時に声の調子やたまたま思い浮かんだ単語が、記憶を引き出したり、話の展開を変えたりする。そういった「雑」だからこその豊かさを、雑談は備えているような気がします。
私もお二人の興奮具合に半ば気圧されるようにして、ジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を鑑賞いたしました。「ああRyotaさんが「窓」理論を語っていたなあ」とか、「柿内さんを4ページ分一人語りさせる魅力はこれなのかなあ」とか思い出しながら観るのは、誰かとああだこうだ喋りながら鑑賞しているような体験でした。お二人の鑑賞ポイントや、ゾンビから連想される、あるいはゾンビをこう見たらいいんじゃないかという視点は、役に立つこともあったり、私はこう思うなあなどと連想を広げるきっかけになって下さいます。
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